<就活>16年新卒予定者 選考期間短縮 情報収集が重要に


 2016年新卒予定者の就職活動の本格スタートまであと約1カ月に迫った。これまでにないほど大幅な日程変更となり、選考期間が短縮化することに対し、就活生や企業には不安も大きいようだ。どのような流れになるのか、動向を探った。
◇期間の短縮「不安」

 経団連の指針見直しで16年新卒の就活日程は大幅に後ろにずれることとなる。企業説明会や募集など「広報」開始が大学3年の12月から3月に、面接や試験など「採用選考」開始は4年の4月から8月になる。正式内定開始はこれまで通り10月だ。

 政府が13年春、経済界に要請した結果だ。学業時間を確保するのが狙いだが学生らは冷ややかだ。人材サービス会社アイデム(東京)が就活生を対象にした調査では50.3%が「時期が繰り下がっても学業に専念できない」とする。懸念の声も多い。人材サービス会社HRプロ(東京)の調査では、就活生の86%、企業の採用担当者の81%が「日程変更に不安」と回答した。

 焦点は選考期間が大幅に短縮されることだ。企業の多くは10月1日に内定式を予定し、できればそれまでに採用者を確定したいと考えている。選考期間は8~9月の2カ月間に限られることになり、学生側は内々定を得られるか、企業は人材を確保できるか、不安を抱えている。

 昨秋から、企業から学生への事前接触が活発化しているのもこのためだ。インターンシップの開催やOBが母校の学生に接触するリクルーター制、さまざまなキャリアセミナーの開催などがこれに当たる。「インターンで優秀だった学生にはそれなりの感触を伝えることはある」(金融大手)など「事実上の内々々定」も出ている模様だ。インターンやリクルーター制が活発になった結果、有力大学の学生に採用を絞り込む「ターゲット採用」が進行しているという見方も多い。

 ◇中堅・中小に焦り

 売り手市場が目立った15年新卒就活では、企業が内々定を出す時期が前年より早まった。就職支援会社マイナビ(東京)の調査では4月末までに4割超の学生が内々定を得た。今年はどうなるのか。

 就活では、人気の高い企業から採用者が決まっていくのが普通だ。規模なら大手、業種なら金融や商社などがリードする形で、大きく3期の流れを形成してきた。

 昨年はまず、採用選考開始直後の4月に大手企業が内々定を出し、就活を終える学生も多かった。これが第1期だ。ゴールデンウイーク(GW)後の第2期では、就活生は志望先を見直すなどして仕切り直し、企業は中堅・中小も加わってマッチングが進んだ。さらに、夏休み以降が第3期で、公務員試験が終わり、民間に志望変更する就活生が加わる一方、内々定辞退を受けた企業は追加採用を進めた。

 しかし、16年新卒就活では「これまでとは流れが変わるのではないか」(首都圏の有力私大就職担当者)という見方がある。大手企業は指針順守の姿勢が強いが、中堅・中小に焦りが大きいためだ。

 上場する中堅IT企業の採用担当者は「3月から面接・試験を行い早めに内々定も出していきたい」と話す。昨年までは、大手の選考に落ちた就活生の採用を前提にGW明けをメドとしていたが「内々定辞退は相当出るだろうが、大手を待てば採用のタイミングを逃す」と切実だ。

 ◇3期に分け内々定

 リスク回避のため、段階に分けて細かく内々定を出していくという動きもある。食品大手担当者は「8月まで3期に分けて内々定を出す予定だが、10月以降も柔軟に動けるよう体制を整える」とする。

 このほか「短期戦のため選考スピードを速める」(流通大手)▽「ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)や就活サイトで面接や内々定の状況は筒抜け。他社見合いとなる」(電機大手)▽「毎年、秋スタートだが、今年は大幅に遅れそう」(東京都内の社会福祉法人)などの声がある。

 「状況は流動的であり、企業は流れを見ながら決めていくというスタンスではないか」とリクルートキャリア就職みらい研究所の岡崎仁美所長はみる。就活生にとっては、十分な事前準備や情報収集が今まで以上に重要になりそうだ。【渡辺精一】参考文献http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150126-00000007-mai-soci浜松、ライク・ザ・セラピー

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