高浜原発


高浜3、4号機は今年2月、新規制基準による原子力規制委員会の安全審査に合格しており、関電は今年11月ごろの再稼働を見込んでいる。一方、仮処分は 判決確定まで効力が生じない一般の訴訟と異なり、即時に効力を生じる。今後、不服が認められるなどして決定が取り消し・変更されたり仮処分が執行停止され たりするなどしない限り、再稼働できない。

高浜3、4号機は、耐震設計上想定される最大の地震動「基準地震動」を新規制基準に基づいて550ガル(ガルは揺れの大きさを示す加速度の単位)から 700ガルに引き上げたが、決定は各地の原発で2005年以降、基準地震動を超える地震が5回あったことを指摘。「基準を超える地震が高浜に到来しないと いうのは楽観的見通しに過ぎない」と断じ、地震による事故は「現実的で切迫した危険」と評価した。

その上で、高浜原発の脆弱性(ぜいじゃくせい)を解消するには、▽基準地震動の大幅な引き上げとそれに応じた耐震工事▽外部電源と給水設備も基準地震動 の揺れに耐えられるようにする▽使用済み核燃料を堅固な施設で囲い込む--などの対策が必要だとし、それを求めていない新規制基準を「緩やかに過ぎ、合理 性を欠く」と批判。運転により「人格権を侵害される具体的危険が存在する」と認定し、原発から250キロ圏内に住む住民らに対し差し止め請求を認めた。

申し立てで住民側は、今回と同じ樋口裁判長が関電大飯原発3、4号機(福井県おおい町)運転差し止めを命じた昨年5月の福井地裁判決に触れ、「再稼働で 住民の人格権が侵害される危険がある」と主張していた。一方、関電は「多重防護の考えに基づく対策を講じ、安全性は確保されている」と反論した。

樋口裁判長は4月1日付で名古屋家裁に異動したが、今回の仮処分に関しては職務代行の手続きをして担当していた。【竹内望】

◇主張を理解いただけず誠に遺憾で、到底承服できない

関西電力のコメント 当社の主張を理解いただけず誠に遺憾で、到底承服できない。速やかに不服申し立て手続きを行い、早期に仮処分命令を取り消していただくために、安全性の主張・立証に全力を尽くす。

◇「直接コメントする立場にない」

原子力規制庁の米谷仁総務課長は14日の定例記者会見で「当事者ではないので直接コメントする立場にない。今後の審査に影響はないと考える」と述べた。

◇高浜原発

福井県高浜町にある関西電力の原子力発電所。1~4号機があり、いずれも加圧水型(PWR)。1974年に1号機、75年に2号機、85年に3、4号機 が営業運転を開始した。出力は1、2号機が82.6万キロワット、3、4号機が87万キロワット。3号機はウラン・プルトニウム混合酸化物(MOX)燃料 を使う「プルサーマル発電」を行っていた。いずれも定期検査に伴い停止した。原子力規制委員会は今年2月、3、4号機が東日本大震災後の新規制基準に適合 しているとの審査書を決定した。1、2号機について関電は3月、40年超の運転延長を目指し、美浜原発(福井県美浜町)3号機とともに規制委に安全審査を 申請。規制委が審査を始めている。参考文献http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150414-00000084-mai-soci

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